「そ、そんなことないよ…!
ほら、秋野くんも早く帰りたいだろうし」
本当に早く終わらせないと蓮くんに、この間よりもっと恥ずかしいことをされてしまう。
嫌、というよりドキドキして心臓が持たなさそうで心配なのだ。
「……まあ別にどうでもいいけど」
秋野くんはそう言って私と同じ場所に荷物を置き、一緒に掃除を始めた。
それからはお互い何も話さず、掃除を進める。
最初は掃き掃除から。
それが終わったら次は本の整理。
これが結構時間を取るのだ。
時計を確認すると、意外と時間が経っていて驚いき、焦って何度も本を落とすという失態を繰り返しながら、何とか順調に進んでいく。



