ーーー放課後
どうしよう…蓮くんに言えないまま、放課後になってしまった。
一度蓮くんの方を向けば、まだ帰る様子はなさそうで。
直接言うのを諦め、メッセージを送ることにした。
この前みたいに遠回しではなく、全部本当のことを文字にして送る。
するとすぐに蓮くんはスマホを見た…かと思えば、行動を停止した。
や、やばいかもしれない…。
「蓮？どうしたんだよ。
下まで一緒に行こうぜ」
一人で焦っていると、友達に話しかけられ我に返った蓮くんは笑顔を作り、教室を出た。
良かった…これで大丈夫、かな？
本当のことを話したから大丈夫…だよね？
少し不安になりながらも、秋野くんの席を見ればもういなくなっていて。
もしかしてもう行ってしまったのかと思い、慌てて立ち上がる。
