「菜穂、覚えてないだろうけど俺のところにも来たんだよ。


すっごい可愛く笑って『本当にかっこいいね、素敵だよ』って。


『しんどいだろうけど頑張ってね』って。


俺は菜穂を見て、女神様が降臨したと素直に思ったよね。神様とか信じたこともないのに、子供ながらこの時は信じたよ。


もう絶対俺この子と結婚するんだって思った」



そ、そんな最初から結婚すると思ってたの…?



もしかしたらその時から蓮くんは変わったのかな?
いい意味で、だったらいいのだけど…。



「それからね、パーティに参加するってことは俺の会社と繋がりがあるってことだから調べたら、小さな会社立ち上げてて。


俺は菜穂にふさわしい人になろうとそこからは本当に完璧な人間を目指して頑張ったんだ。


俺が変われば変わるほど、厳しかった親の態度も変わって今じゃ今日みたいな感じだよ。


こうなったのも菜穂のおかげ。
俺と出会ってくれたから」



蓮くんは私を見て優しく笑う。
今度は自然な笑顔。