そして連れてこられたのは、会場に入る前にいた部屋で。 どうしよう…私が後先考えずに行動したから怒らせてしまったんじゃ…。 帰れと言われたらどうしよう、とかそれぐらいのことをしたのだから当然だ、とか頭の中で負の考えが駆け巡る。 もし蓮くんに突き放されたら…と思うと、嫌だと素直に思った。 嫌だ、蓮くんに嫌われたくない。 そして部屋の中に入るなり……ふわりと体が一瞬宙に浮いた。 そして背中にまわされる、蓮くんの手。 ぎゅっと抱きしめられたのだ。 いつもより少しきつく。