「意外と来たことあるかもね」
「えっ……」
「さっ、着いたよ。
ここが会場ね」
蓮くんがボソリと何かを吐いた時、会場の入り口に着いた。
入り口からまず豪華で、扉は閉まっていた。
「じゃあ入ろうか」
「ま、待って…!」
蓮くんは一切躊躇わず扉に手をかけるから、慌てて止める。
迷惑かけてるのはわかるけれど、心の準備が必要なのだ。
「菜穂?何かあったの?」
「あの…緊張して…」
「何言ってるの、菜穂。
大丈夫、菜穂だったら絶対いけるよ。
俺から絶対離れないでね。
他の人たちが絶対菜穂を嫁がせようと目をつけるから」
「そ、そんなことあるはずないよ…!」
「もー、自分の可愛さもう少し自覚して?」
蓮くんはそう言って、ふっと優しく笑うから、思わず胸が高鳴ってしまった。
「大丈夫、菜穂ならできるよ。
俺が好きになった女の子だから」
蓮くんは私を安心させるように笑いかけて、今度こそ扉を開ける。
…落ち着け、私。
今の蓮くんの言葉、少しどころかとっても嬉しくて、ドキドキして。
何故か頑張ろうって、強く思えた。



