そして私たちは部屋を出て、会場へと向かう。
さっきよりも緊張がほぐれていたため、このホテルがどれだけ広くて綺麗かがわかった。
「すごい広いね…」
「……パーティの会場になるくらいだからね」
「そ、そうだよね…でも人はそこまでいない…?」
いや、十分人は多いのだろうけど、思っていたより少ない。
そもそも全員が正装だったから、一般客の人がいない…?
「…ああ、今日は貸切だからあまり人はいないのかな。それでも結構な人数だけど」
「か、貸切…!?」
す、すごい…まさか、こんな高級ホテルのようなところを貸し切れるなんて。
さすがだ。
だってどこかのグループって言っていたもんね。
きっと大きい企業の社長なのだ。



