「では、まずこちらに着替えて…」 「こ、これですか…?」 案内されたのは小さな個室。 その中に一着のドレスが準備されてあった。 この素敵なドレスを私が着るの…? 蓮くんの言っていた通り、派手ではないけれど、素敵なドレスということは見ただけでわかった。 「桃原様にお似合いでございますよ。 では、着替えましたら私外で待っておりますのでお呼びください」 私を案内してくれた人はそれだけ言って部屋を後にした。 一人、取り残された私はもうこのドレスを着る以外選択肢はなかった。