私ばかり余裕がなくて、ドキドキして。



蓮くんはどんな気持ちなんだろうって、とっても知りたくなる時がある。



だけど聞く勇気もないし、もし『なんとも思ってない』って言われたら……。



「……っ」



私、何考えてるんだろう。
私は蓮くんになんて言ってほしいんだろう。



「……照れてるの?頬、熱いよ」



その時、蓮くんの手がそっと私の頬に優しく触れる。



ダメだ…全身に熱が駆け巡り、何を考えていたのかすら忘れてしまう。



「……ふっ、可愛い。
菜穂、顔上げて?」



蓮くんが笑い、私を甘く誘導する。