「……蓮くんは、どうして私についてきて欲しいの…?何もできないのに」



もう私が折れるしかないことぐらいわかってるけれど、理由が気になって仕方がなかった。



「なんでって、菜穂が必要な理由しかないよ?
俺、菜穂がいないと無理なんだ。


菜穂がいなかったらやる気がでないし、疲れも溜まるし笑顔取り繕うのもしんどいし…


けど菜穂がいたら自然と笑顔になれるし頑張ろうって思えるんだ。俺の元気の源なんだよ」



まさかそんな風に思っていただなんて想像すらしていなくて、戸惑ってしまう。



蓮くんの元気の源が…私?



「れ、蓮くんは私がいなくても大丈夫だよ…!」



「そんなの絶対無理、死ぬ。
菜穂は俺に死んでほしいの?


え、俺泣くよ?泣いちゃうよ?


決めた、菜穂が行くって言うまで離さない。
絶対離さない」



どうやら私の言葉が蓮くんの変なスイッチを押してしまったようで。



また理解し難いことを言いだしてしまう。