「本当に菜穂がいなかったらやってこれてないよ俺。今の俺は絶対いない。
それくらい俺の中で菜穂の存在は大きいんだ」
「で、でも私は何も…」
「俺の心の支えだよ、菜穂は。
こうして俺の腕の中に菜穂がいるなんて、正直今もまだ夢心地だよ」
心の支え…私、本当に蓮くんに何かした?
「あの、蓮くん…」
「そろそろ眠たくなってきたな…寝てもいい?」
「あ、う、うん……」
私が蓮くんに質問しようとしたら、その前に蓮くんに制されて結局聞くのを諦めた。
それにいつでも聞けるだろうし。
すると蓮くんは抱きしめる力を緩め、私の頭を撫でた。