だから急いで話を変える。
「じゃ、じゃあ掃除お願いしてもいいい?
ごめんね、お願いします…!」
慌ててほうきを持ってきて蓮くんに渡す。
するとようやく動いてくれた蓮くんだけど、その動きはどこかぎこちない。
「……なんなんだ、あいつ?」
そんな蓮くんを不審そうに見る秋野くん。
確かにそう思ってしまうだろう。
動きはロボットのように見えなくもない。
「ど、どうしたんだろうね…あはは。
でも三人ならすぐ終わるから…!」
「まあそうだけど…上条が来るとは思わなかったな」
「や、優しいんだよきっと…!
ほら、やろう…!」
まだ不思議そうに蓮くんを見るものだから、秋野くんを急かしてまた本棚の整理を再開した。



