一途で甘いキミの溺愛が止まらない。





「うん、すごく可愛い。
似合ってるね」



「そうだよね…!」



「ほら、菜穂ちゃん。
上条くんが言うんだから間違いないよ!」



な、なんで…?



普通は私みたいな女が褒められて嫌だって思うものじゃないの…?



そう思ったけどみんな笑顔だったから安心する。



でも絶対婚約者だって知られたら終わりな気がするからやっぱり言えない。



「桃原さん」



その時、久しぶりに蓮くんに苗字を呼ばれてビクッとする。




そっか、今はクラスメイトだから私も上条くんって呼ばないといけないんだ。



そこは間違えずに気を引き締めようと思い、蓮くんの方を向く。