「そろそろ寝る?
眠たいよね、無理して起きてるとかじゃない?」
私の睡眠のことまで心配してくれる蓮くん。
どこまでも優しい人なんだなって、今日一日でたくさん知ることができた。
だから人気者なのだ。
周りを見て気配りもできるし、優しいし。
いつも笑顔で嫌な顔ひとつしない。
そんな蓮くんだから、みんな頼ってる。
信頼してるんだ。
「……うん、違うよ。
でもそろそろ寝ようかな」
「そうだね、明日から学校だし」
「…あ、そういえば。
駅ってこの家から何分くらいかかるの?」
「……駅?」
忘れてた。
つい、家からの通学時間でアラームをセットしていたからだ。



