「俺はその子が何を抱えているのか
全く分からなかった。
なんて悲しい顔をするんだろう。
そう思っていた時、彼女は
初めて会った時の切ない笑顔じゃなくて、
心からの笑顔を見せてくれた。
その笑顔に、俺は恋に落ちました。」


なぁ?姫奈。


「俺と彼女に与えられた時間は1ヶ月。
たった一ヶ月、短い夏の間だけでした。
それは、彼女が癌を患っていたから。
俺たちはたくさんの思い出を作り、
どんどん気持ちは募って行きました。
そして俺はその子に想いを伝えようとしたら
聞きたくないと言われ、
伝えることが出来ませんでした。
そう言われた直後は理解できなくて
どうしようかと悩みました。」