隣人はクールな同期でした。


日付けも変わった真夜中に
何度も鳴らすチャイムはさすがに近所迷惑だし
仕方なくドアを開けたとたん―――


「七星!大丈夫か!?」


慌てた様子で切羽詰まった勢いの煌月に
逆にこっちがビックリだ。


「少し落ち着きなって…
 大丈夫だから…」


息苦しさにゼェゼェしながら
この男をひとまず部屋の中に招き入れた。


「大丈夫じゃねぇだろッ
 今日お前が早退するって言ったときに
 顔色悪いし気になってはいたが 
 こんなになってたなんて…」

「大袈裟だって…」


それにアンタまで気付いていたって事は
よっぽどヒドイ顔をしてたんだ…


「今から病院行くぞ。
 お前の掛かり付けは救急も受け入れてんだろ?」

「そう…だけど…
 何もこんな時間じゃなくても…」


朝までなら
大人しくしてればなんとか保ちそうだし。

って、また悠長な事を考えていると―――


「…ッ」


体はあまり良い返事をしてくれない。


「タクシー捕まえてくるから。
 お前は支度しろッ」


そう言ってこっちの返事を聞かず
煌月は部屋を飛び出していった。