隣人はクールな同期でした。

前から抱きとめるような形で
彼の腕の中に倒れ込んだ。


「セツナ!?
 どうしたんだッ!?」


何が起きているのか状況が掴めないようで
焦っている声が聞こえる。


「七星さん、結構前に突然苦しみだしちゃってッ
 どうしたのか私にもわかんなくてッ」


と、早乙女さんの緊迫した声も
耳に届いてくる。


「不整脈かッ
 薬は!?」


気付いてくれた陽向さんに問い掛けられるも
首を横に振るのが精一杯で
胸の痛みと息苦しさは
治まってくれない。


「セツナ…ッ
 頼む…死ぬなッ」


ボヤっとした意識が続く中
陽向さんの必死にアタシを呼ぶ声と
力強く抱きしめるその感覚だけ
ずっと残っていた。


それから――

救助隊に引き上げられテントに到着すると
持ってきた薬を飲んだ…記憶はある。

だけどその後の出来事は
よく覚えてない。


暖かいな…なんて思ったら
いつの間にかアタシは寝袋で寝ていたらしく
目が覚めたときには
外は明るくなり始めていた。

すぐ隣では早乙女さんも
静かに寝息を立てながら
寝袋で寝ている。

脈も落ち着いていたから
薬はちゃんと効いたみたい。


「久しぶりに懐かしい夢を見たな…」


でもあまり
イヤじゃなかった…。


「ふぅ…」



具合も良くなり
もう平気そうだなって
体を起こして…


「…ッ!?」


驚いた。