「は?
 こっちは仕事の話してんだ。
 期限までに間に合わねぇと
 どうなるかわかってんのか?」

「わかってるってッ
 でも今はちょっと待って!
 必死なのッ」

「お前…
 まさかまた壊したんじゃねぇよな?」


おいおい煌月くん
“また”とか言わない。
いいからこのオンボロ機を直してくれ。

そうこうしてるうちに
災難は続くモンで…


「七星、煌月。
 またお前達か…」


ほーら
広報課長(♂)に見つかった。

よりによって今からこのオンボロ機械の破壊に
平謝りする覚悟をしていたところなのに。

なんでこんな時に。


「それに七星…
 またお前、会社の備品を壊したのか」


ほーら
課長の表情がみるみる暗くなってくー。
『また』って言われるし…

お先真っ暗になってきたぞ、あはは。


【七星セツナ】(29歳)
最高にヤバイ状況だ。


「ヤダなー課長。
 壊したんじゃなくて壊れたんですよ。
 アタシが壊すはずがないじゃないですかー」


もうまったく課長と目を合わさず
視線を中空に漂わせながら
精一杯の否定で頑張るも。