そりゃぁ普通の人なら
怒りますって。
詐欺で訴えられられても
文句言えないレベルかと。


「それで?
 いつ正体を明かすんです?」


それとも明かさずまま
ちゃっかりお蔵入りっすか?


「う~ん…
 ちょっとココでは言えないのよね…オホホ。
 あ、でもッ
もちろん言うつもりはあるのよ?」


なんとも白々しい。
絶対言う気なんてないな、この人。


「…もういいです。
 そこまで問い詰めて聞き出す事でもないと思うんで」


本名を聞いたところで
『あ…そうですか』ってなるし。
ってか“男”だって事実がわかっただけ
もうすべて完結よね。


「あ、私の正体は
 誰にも言わないでね?
 仕事的に黙ってないといけないし…ね?」

「正体って…
 あー…“男”だって事は黙っておきます」

「おいコラ。」


本性出てますよ、吹雪さん。
そんなに秘密なんすね。
不思議と疑惑でいっぱいです。


「それと。
 確かめたかった事ってなんです?」

「え…」

「…言いましたよね、アタシに」

「あ、そ、そうだった…わね」


そこも言えないんかい。
めんどくさいなぁ、本当。