「わっかりやすいヤツ…
 そっちとはあったのかよ…。
 他の男がいる中で
 部屋で元カレとヤッてたってワケか」

「バカ!違うッ!
 そんな事してないッ」


ベッドに押し倒されて
『欲情した』とかなんとか言われ
ちょっと首筋にキスされたおかげで
付き合ってた頃の当時の記憶が蘇ってただけだ!!

完全に全部アウトだろ。


「抱かれて惚れ直した?」

「だから違うってば!
 からかうなッ」

「からかってねぇよ。
 テメェが自分で言ったようなモンだろーが」

「んな言ってないわ!」


気付けば必死に否定してる自分。
なんでコイツに対してムキになってんだろ。


「まぁなんでもいいけど
 ヨリが戻るのも時間の問題そうだな」

「なッ
 だから勝手に決めつけるなって!」

「はいはい」


まったく信じていない様子で
煌月は自分の部屋へと戻っていってしまった。

なんとも後味が悪いわ。


それにしてもアイツ…
アタシが陽向さんとヨリを戻すって?

確かに付き合ってたときの事を思い出すのは認めるけど…
だからって戻るはずがないんだよ―――