隣人はクールな同期でした。

この頃、頻脈が多くなったなとは感じてたけど
原因はわかってる。
酒と不摂生と…ストレスか。


最後に『くれぐれも無理をせず注意して気を付けるように』と
釘を刺されて診察が終わった―――


「はぁ…」


病院を出て会社に戻る間
溜め息ばかり。
注意を受ける事は仕方ないって重々承知していたけど
定期的な受診のあとは
メンタルのダメージが大きすぎる…。
無茶したなって自覚もあるんだけど
頻繁だと慣れてくるから意外と動けちゃうし
だからつい限界を忘れるんだよ。
気を付けないとな。



「…あ、陽向さんだ」


受診と外回りを終えて帰社すると
手元の資料に目を通しながら
会社から出てくる陽向さんを見掛けた。
※“ながら歩行”は良くありませんよ。

早乙女さんとの一件で
あの人にも迷惑掛けたし助けてももらったな。
そういえばまだお礼を言ってなかった。←え、ひどい。

見掛けたついでにサクッとお礼でもするか。
(扱いが雑すぎる)


まだこちらに気付いていない彼の方へ
着々と近付く最中(さなか)。

陽向さんは何かに気付いたらしく
立ち止まって後ろを振り返った。

その視線の先には
アタシの知らない女性の姿が―――