【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜
















部活が終わり、和泉くんとふたりで帰る。



「俺の家来ませんか?」



……え?

和泉くんの……家?



「ぜ、ぜひっ……!」



少しでも和泉くんのことが知りたい私は、何度も首を縦に振った。



「……別にやましいことは考えてないですけど、そこまで意識されてないのも……」

「……?」

「いえ、何もないです。行きましょっか?」



和泉くんの家は、学校から歩いて30分くらいのところにあるそう。

私がいるから気を使ってくれたのか、バスで家に行くことになった。



ここが、和泉くんの家……。


着いたのは、アパートの二階の一室。



「汚いところですみません」

「汚くなんてないです……!」

「ありがとうございます。どうぞ入ってください」



「おじゃまします……」と言って、家の中に上がらせてもらう。