「……え……」
驚いている健太くんの姿に、なんともいえない気恥ずかしさに目を伏せる。
「そ、そうなんですか……!お、おめでとうごさいます……!!」
健太くんは驚いているのか、大きな声でそう言った。
自分の友達が私みたいなのと付き合うなんて、お、驚くよね……。
反対されたらどうしようと、少しだけ不安になった。
「え、ええっ、ほんと意外なカップルというか……ま、まあ和泉が静香さんを気に入ってることはなんとなく想像ついてたんですけど……!そ、そっかぁ……いやあ、ほんとにおめでとうございます……!!」
私の不安とは裏腹に、祝福の言葉をくれた健太くん。
それに安心して、笑顔が溢れた。
けど、なぜか私以外のみんなは表情を曇らせた。
「柴原、あんた……」
「……」
リナちゃんは何か言いたげに健太くんを見ていて、和泉くんに至っては無言のまま視線を下げた。
一方、佐倉先輩はにこりと笑顔を作って健太くんを見た。

