「こっわ」
「もう静香先輩は俺のものなので」
和泉くんのその言葉に、私の顔はますます赤く染まっていく。
きっと……ゆでダコみたいになってるに違いないっ……。
「散々酷い態度取ってたくせに、都合がいいなぁ」
「そのことに関しては否定しません。だから、これからは俺にできる精一杯で大切にします」
和泉くん……っ。
「俺、和泉の劣るところなんてないと思うのになぁ……」
「ほんとよ。あたしも佐倉先輩派だったのに」
じっと黙って話を聞いていたリナちゃんが、そう言ってため息を吐いた。
そして、鋭い目つきになり、和泉くんを睨みつけたリナちゃん。
「和泉!!あんたみたいな男が静香みたいな上玉と付き合えたこと、誇りに思いなさい!!!泣かせたら殺すから!!!」
えっ……。
じょ、上玉?
褒めてくれるのは嬉しいけれど、過剰な物言いに「リナちゃん……!」と止めに入った。
むしろ、誇りに思うのは私の方なのにっ……。

