【完】無自覚な誘惑。〜俺だけを見てよ、センパイ〜



確かに、リナちゃんって同年代のマネージャーとも極力話さないし、ていうか女の子と仲よさそうに話してるのを見たことがないな。



『リナちゃんって、女友達いないよね』



いっつも部員とか男と話してるし……まあ、サバサバしてるから合わないのかな。



『失礼な……居ますよ!!』

『あ、そうだったんだ。男とばっか連んでるイメージあったから』



俺の言葉に『デリカシーのかけらもないですね』と言いながら、なにかを思い出すようにふっと笑ったリナちゃん。



『一人だけ。超絶可愛い自慢の親友がいます』



その言い方と声色だけで、大切にしているのが伝わってくるみたいだった。



『へー……、リナちゃんがそこまで言うって、ちょっと気になるかも』



いっつも一緒にマネの文句言ってるから、同性とか毛嫌いしそうなのに。