「……はい、どうぞっ……」



ただ食べるお手伝いをしようと思っただけだったけれど、和泉くんは何故か、唇の端を曲げた。



「……こんなことして……佐倉先輩に、怒られますよ……」



不機嫌そうに、発せられたその言葉。



「え?……佐倉、先輩?」



……どうして、佐倉先輩が出てくるの……?


意味がわからなくて首をかしげると、和泉くんはそんな私を見て、さらに機嫌を損ねたように眉間にしわを寄せる。




「付き合ってるんでしょう……?」




「…………え?」




和泉くんの台詞に、私は目を見開かせた。