「あれ、静香ちゃんもいたんだね。お疲れさま」
「お疲れさまです……!」
「あー、結構しんどそうだな。おーい、和泉ー!」
え、えっ……!?
ズカズカと和泉くんの方に近づくと、大きな声で名前を呼んで肩を揺すり始めた先輩。
和泉くんは苦しそうに、「ん"ー……」と唸り声をあげていて、私は慌てて佐倉先輩を止めた。
「あ、あのっ、眠っているので、そっとしておいた方が……」
む、無理に起こしたら可哀想……!
「大丈夫、ただの風邪だよ。それに、両親に連絡入れて迎えに来てもらうか聞きたいんだけど……起きそうに無いかぁ」
ため息を吐いて、ポリポリと頭を掻いた佐倉先輩。
「ま、いいや。多分本人は帰らないって言うだろうし、こいつの両親も迎えになんか来ないだろうしね」
……え?

