一直線に、佐倉先輩と和泉くんへと走って行ったマネージャーさんたちに、私は呆気にとられてしまった。



……な、なるほど。



「お疲れ様です佐倉先輩!」

「はい和泉くん!水どうぞ!」



佐倉先輩とリナちゃんが言ってたのは、こういうことか……。


た、確かに、みんなマネージャーの仕事っていうより、二人の応援に必死だっ……あはは……。


一方、怪我人の手当を終えた健太くんが、手際よく部員さんたちにタオルと飲み物を配っていた。

一人でみんなの相手をして、手が回っていない様子。


私は慌てて、健太くんの元へ駆け寄った。



「わ、私も手伝います……!」

「し、静香さん……!ありがとうございます!助かりますっ……!」