「だ、大丈夫……?柴原くん……?」



顔を覗き込むように近づけて、じっと見つめる。

すると、目が覚めたようにビクッと動いた柴原くんが、先ほどよりも顔を真っ赤にさせた。



「……あの、あのっ……す、すみませんっ……!」



今度は何のすみませんだろう……?

真っ赤な顔を隠すように両手で覆っている柴原くんに、首を傾げる。


なんだか不思議な子、だけど……可愛くて、良い人そうだなぁ。



「えっと……行きましょう、か?」

「は、ははははいっ……!」



完全に立ち止まっていた柴原くんに声をかけ、二人で体育館の方向へ向かう。



「え、ええっと、体育館は、雨天の日や、ミーティングの時に、使いますっ……!」



高校の体育館と同じほどの広さの施設。