綺麗と言われて嫌な気はしないけれど、少し柴原くんの目が心配になる。


じっと背中を見つめていると、急にふりかえった柴原くん。

その顔はやっぱり真っ赤で、眉を垂れ下げ何故か焦った様子だった。



「す、すすすみません！！俺、せ、変なこと言っちゃって……！！き、キモいですよね！！！ご、ごめんなさいっ……！！」



そ、そんな……全然謝る必要ないのに。

アタフタして謝っている姿が、小動物のように見えて、思わず笑ってしまう。


可愛いっ……。



「ふふっ、ううん。嬉しいです」



私は柴原くんに笑顔を向けて、そう言った。

柴原くんは、私を見つめて硬直したように、ピクリとも動かなくなる。


……あれ？