私たちも集まって、軽い説明を聞いた。
「それじゃあ、先に各自振り当てられた自分の部屋に行って、荷物の整理。それが終わったら、9時にグラウンドに集まること」
それを最後に、一旦解散となった。
ぞろぞろと宿屋に入っていく部員さんたちの中に、和泉くんの姿を見つける。
……やっぱり、なんだか……しんどそうに見える……。
心配でたまらなくなったけれど、私が何かを言ったところで、鬱陶しがられるだけなのはわかっている。
和泉くんに話しかけるなんて、出来ないから……そっとして、おこう。
私の、勘違いかもしれないし……。
私も、部屋に向かおう。
和泉くんから視線を逸らし、荷物を握った。
うん。私以外にもマネージャーさんはいるし、和泉くんに何かあった時は、他の人が気付くよね……。

