「香奈ァ~?次移動教室だよぉ~」 「はいはぁい、チョイ待ってー」 あきらが死んだあの日から 人の心を避け続ける日々を過ごした私は 高校生になった。 新しい友達も出来た。 ――相沢 馨 (アイザワ カオル) どんな人かといえば、 明るくて、楽しくて、話してると楽。 そんな子。 真っ黒で汚い私には、彼女はあきら同様 眩しい。 遠い。