布団から顔を出すと暖房の風が顔を隅々まで 乾かして、暖かいはずなのに風邪を引きそうだ。 布団から腕だけ出して、スマホを確認する。青白く光る画面が暗い布団の中では眩しい。 「久しぶり!」 無難な名前。 誰だっけ。 布団の中に沈み込んでしまっている半分の脳では誰だか思い出せない、 結局そのメッセージを開くことなく、 布団で過ごせる残りの30分を過ごした。