「なっ!駄目です、隊長!
そんな怪我で起き上がったりしたら傷が開きます!」
だがそのライルの行動は逆効果。
彼のその行動にキトラはバッと飛び上がり、あからさまにあたふたし始めてそれを止める。
焦る姿。
そんなキトラに、穏やかなでも何処か自嘲気味な笑みが浮かべる。
「お前にこんな心配されるなんて.....俺も隊長失格だな」
フッと見せた苦笑い。
そして必死になって制止するキトラに負け、力を込めた身体からスッと力を抜いた。
それと同時に痛みも引き、ほんの少し楽になった。
「......分かった。そのうち街の外で待機してる奴等が駆け付けてくるだろう。
すまないな、心配を掛けて」
「よかったぁ......隊長を見つけた時凄く血だらけで呼んでも反応が無くて。
俺、隊長が死んじゃったのかと思って。
あっ、縁起でもないことをすみませんっ!
.....でも、でも本当に無事でよかったです!」
「まぁ、無事ではないけどな」
ライルはハハッと苦笑いを見せた。
「...........でもお前そういえば何で此処に居る?
キトラ、お前は後方で待機していたはずだろう?」
苦笑いを浮かべるライル。
そんな彼はふと自分の目の前に居るキトラに疑問を持ち疑問の視線を投げ掛ける。
ッ。
その問い掛けに動揺するようにキトラは微動する。
「..........隊長にあのことを知らせた後、隊長にお前は此処から離れろって言われました。
――――でも俺だってこの先鋭部隊の一員。
だから逃げるのは駄目だって思って此処に留まって居たんです。
ずっと、そこの木の陰で隊長と....兄貴の戦いを見ていました」
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