〜1〜
朝が来た。
私たちにとっての旅立ちの朝がやって来た。
ッ。
少しだけ姿を見せている太陽がうっすらと大地を照らす。
目の前に広がるのは大地や木々だけ。
他には、何もない。
........。
つい昨日までこの大地の上に在ったはずの街は今は何の形も残さずに自然のままの姿に戻ってそこに在る。
不思議と涙は出なかった。
ただ胸の中には大きな喪失感。
喪ったものはあまりに大きく、今になって改めて染々感じた。
(........もう、私には帰る場所もないのね)
徐々に大地を照らしだしてゆく太陽を見つめ続けシエラは思った。
(私、これからどうやって生きていけばいいんだろう)
広がる大地。広がる虚無感。
それを前にシエラには何も先が見えなくて、心の中でボソリと呟いた。
自分自身の未来に大きく関わることのはずなのに、その呟きは何処か他人事のような感じがした。
今までシエラの中での故郷の存在は大きな心の支えだった。
朝が来た。
私たちにとっての旅立ちの朝がやって来た。
ッ。
少しだけ姿を見せている太陽がうっすらと大地を照らす。
目の前に広がるのは大地や木々だけ。
他には、何もない。
........。
つい昨日までこの大地の上に在ったはずの街は今は何の形も残さずに自然のままの姿に戻ってそこに在る。
不思議と涙は出なかった。
ただ胸の中には大きな喪失感。
喪ったものはあまりに大きく、今になって改めて染々感じた。
(........もう、私には帰る場所もないのね)
徐々に大地を照らしだしてゆく太陽を見つめ続けシエラは思った。
(私、これからどうやって生きていけばいいんだろう)
広がる大地。広がる虚無感。
それを前にシエラには何も先が見えなくて、心の中でボソリと呟いた。
自分自身の未来に大きく関わることのはずなのに、その呟きは何処か他人事のような感じがした。
今までシエラの中での故郷の存在は大きな心の支えだった。