【短】君が撮る秋空に、わたしの恋心が浮かんでる。


 おじいちゃんが持っている畑の中央まで来て、まるで世界が違うみたいに空が大きく見えた。


 この時を待っていたみたいに雲ひとつない青空。風もやんでいた。


 大空くんはわたしの手を離して、大きなカメラを構える。



「……好き、なんだ」

「え?」

「大空くんが好き」



 パシャリと音がして、航空ショーが始まったのかと思った。


 でも違って、よく見ればレンズがわたしを見つめている。



「え……」

「告白した美樹ちゃん見つけた」

「や、それ! 消してよ!!」

「ダメ」