「え、笑ってないし」

そう言って、真顔に戻る星弥。


「はぁ?今、笑ってたじゃん!」

「笑ってねー」


は?

今、笑ってたでしょ!



「こら、二人とも!」


おじさんの声で、わたしたちは、前に向き直る。


「「すみません……」」


おじさんを起こらせてはいけない。

これは、暗黙の了解。


違う!こんなことじゃない!

一緒に住むって言われたんだ!


「どうして一緒に住むんですか?」


冷静じゃないけど、冷静を装って尋ねるわたし。


「実はな、おじさん、海外に出張にいかなくてはならなくなってな。星弥は、家事出来ないから、美優ちゃんに助けてもらおうと考えているんだよ。」