「おはよ、美優」


朝、教室に入ったら、親友の奈未(ナミ)が話しかけてきた。


「おはよー」


「今日も、星弥くん凄かったね。」

たぶん、正門の前のことを言ってるんだと思う。

「うん。」

確かに、また女子に囲まれてたなぁ。


実は、わたしと星弥が幼なじみってことは、誰にも話していない。


奈未にも。


どうやってバレるか分かんないしね。


「カッコイイよね、ほんと。」


窓から正門を覗きながら、そう呟く奈未。


正門では、星弥がまだ女子たちに囲まれている。