「忘れられなかった?」 「そういう理由じゃ………。」 「へぇ。違うの? 体は、忘れられてなかったみたいだけど?」 指の腹で軽く脇腹をなぞられて体を反らせる。 「ヤダ……。意地悪しないで。」 「朱音に罠を仕掛けたつもりが俺が嵌まってたみたいだ。」 「え……じゃ、、。体、だけってこと?」 いつもの息を吐く笑いを漏らして唇を甘噛みされた。 「バーカ。 朱音の全てに溺れてるってことだろ。」