失翼の天使―wing lost the angel―




「解決した?」


「えぇ……いや;;」



「どうした?」



「負けました……ね」



「うん?;;」



15分か20分か。

自分の欲に初めて負け、ナースステーションに戻るなり、声を掛けてくれた宮本先生を尻目に壁に凭れ込む。

…何をしてるんだ、私は!;;

さすがに最後までなんてあり得ないけど、自分から賴真にキスして押し倒してしまった。

不慣れにもユニフォームを捲り、キスマークまで付けて何をしてしまったんだ。

恥ずかしくて、穴があったら入りたい。



「優海、何かあったの?」



「俺が好きでしょうがないみたいですね」



「は……?;;」



姉は賴真に訊ねるも、あちらも理解が出来ないご様子。

わからなくて大丈夫。

知らないでくれた方が良い。



「仕事中にキスでもしちゃったかー?」



「…………、」



「図星かよ!!」



「「先生、何してるんすか……」」



「俺……って、良いじゃねぇかよ、少し位!その分、俺ら働いてやってんだろーが!」



…庇った……?

“俺じゃない”と言おうとして止めた……?

賴真が口を滑らさなかった!?



「どんだけ好きなんだよ!なぁ?」



…厭味に聞こえる;;

宮本先生、今それ言わないで!;;