失翼の天使―wing lost the angel―

病院着の上からお腹を軽く押せば、あの尋常じゃなさそうだった痛みはないらしい。



「お父さんとお母さんに当たっても仕方ない。君が格好付けたから。自分の優しさを褒めて貰ったらどう?」



「……見えない苦しさわかんねぇだろ」



「そんな苦しみなんて、苦しみじゃないね。私なんて、30の誕生日目前に男に振られたの!同級生に取られた挙げ句、結婚しちゃったの!」



…離婚したけどね。



「マジ!?女として終わってねぇか?」



「終わったと思ったね。1ヶ月間、引きこもってたよ」



「そんな悲惨な人生送ってるヤツ居るんだな?」



「でしょ。目が見える見えないなんて、そこまで大きな問題じゃないの!」



「俺、先生よりましな人生送ってるわ!」



…ウザっ……;;

でも、単純で助かったよ;;



「他に不幸ネタねぇの?」



「その奪われた人ね……小さかった」



「何が?」



「アソコよ、アソコ」



「ブハ――ッ!小さい男と付き合った挙げ句、略奪とかヤベぇだろ!!」



…何故、大爆笑;;

少しは哀れんでくれ;;



「で、新しい男とか居ねぇの?デカいか?」



…そこに触れるなよ!;;