失翼の天使―wing lost the angel―

「点滴台から二つ持って来て、あの隅にあるスタンドにそれぞれセットして、ライン確保が出来るようにして、後は仙田主任に聞いて」



「わかりました!」



普段の様子はともかく、仕事に対してはやる事があればちゃんと動けるのか。

病棟での臨床研修は朝のシーツ交換や検温に始まり、患者さんのお散歩に付き合ったりで、物足りなさや不満で動けなかったのだろうか。

それとも1回1回言われないと動けない不器用なのかはわからないけど、あの子は大学に戻して良いんじゃないのだろうか。



「患者さん入ります!」



副島君の声が聞こえ、台へと駆け寄りストレッチャーから移す。

触診し、エコー。



「ってぇ!触んなっ!;;」



に入ろうとするも、暴れ出すホスト。

お腹を痛がってるわりに元気いっぱい。



「男でしょ?暴れないで」



「優しく触れねぇからだろ!?;;」



「うん。わかったから大人しくしてねぇ?」



「なっ!;;ガキ扱い……ってぇー!;;」



頭を撫で、宥めるように言って黙らせようにも、ご不満らしくまたジタバタ。

自分で腹痛を訴えながら、起き上がろうとして痛がる姿に呆れ、副島君に腕を押さえさせて今度こそエコー。