「…いったぁいっ!ちょっと、櫂茉っ!レディになんてことするのよっ!」

「へーお前、レディだったのか」

ジュースを飲みながら、棒読みで返される。

「そうよ!あたしはレ・ディ・イ!」

「ちょっと、姫も櫂茉も争う次元が小学生並みだぞ」

喧嘩するあたしたちを引き剥がすのは紫土。

紫土に怒られたから、あたしは大人しくパスタを食べた。

「で?泊まりはどうするんですか」

舌がやばい変人こと瀬吏はもうあの大量のパフェたちを食べ終わっている。

「泊まるよね?!ねっ!?」

目がキラキラしている状態であたしに迫ってくる。

「……わかった」

あたしがその言葉を発すと、雛はとても喜んだ。

「この後、どーする?ゲーセンでもいくか?」

「でも、車は?」

「別のを呼べばいい」

陽楓と紫土、櫂茉の会話で、この後の行先がきまった。


あたしたちは店をでて、繁華街をブラブラ歩いた。

それから車がきて、ゲーセンまで行ったのだった。

街の人達は、彼らが”何か”とは知らないけれど、顔を知っていて、騒いでいるようだった。

…まあ、確かにここの人達はイケメンだね。

そして、名前を知っていた。

『玻取くん』『紫土さん』『瀬吏さん』『陽楓くん』『櫂茉くん』。

その黄色い歓声が、彼らに向けられた。

彼らは『何』で

あたしにとっての『敵』か『味方』か。


”Master”に影響を及ぼしてしまわないか。

あたしの未来に、彼らはいるのか。