振り返る少女の眼前で、蛇口のバルブが、勝手に回っていく。
壊れたラジオがけたたましく笑い出すように、蛇口から水が怒濤の勢いで流れ始めた。
「やだ……!!」
少女の限界が、嫌悪を叫ばせた。
洗面台に背を向け、駆け出す。
寸前、
「っ!?」
その首を、なにかに握り締められた。
まったくの真後ろ。たった今まで、だれもなにもなかった、そこ。
「ぁ、う……や……!」
涙をこらえながら振り向いた少女は、そして目が合った。
鏡の中から、上半身だけずるりと這い出している、少年と。
血走った目と。
少年の、臭くぬめった手が、少女の首を絞めていた。
少女は必死に手を解こうと抵抗する。
少年の肌はまるで、サンショウウオのような粘液に覆われていた。
気持ちが悪い。
ハァ、ア。
臭い息が、少女の首筋をなまくあたためた。
「やだ!!」
叫んで、少女は全体重をかけながら前進した。
背後で鈍い手応えがあり、少年の腕が、肘からちぎれる。
少女はそれを床へかなぐり捨て、廊下へ飛び出し。
階段を駆け昇った。
壊れたラジオがけたたましく笑い出すように、蛇口から水が怒濤の勢いで流れ始めた。
「やだ……!!」
少女の限界が、嫌悪を叫ばせた。
洗面台に背を向け、駆け出す。
寸前、
「っ!?」
その首を、なにかに握り締められた。
まったくの真後ろ。たった今まで、だれもなにもなかった、そこ。
「ぁ、う……や……!」
涙をこらえながら振り向いた少女は、そして目が合った。
鏡の中から、上半身だけずるりと這い出している、少年と。
血走った目と。
少年の、臭くぬめった手が、少女の首を絞めていた。
少女は必死に手を解こうと抵抗する。
少年の肌はまるで、サンショウウオのような粘液に覆われていた。
気持ちが悪い。
ハァ、ア。
臭い息が、少女の首筋をなまくあたためた。
「やだ!!」
叫んで、少女は全体重をかけながら前進した。
背後で鈍い手応えがあり、少年の腕が、肘からちぎれる。
少女はそれを床へかなぐり捨て、廊下へ飛び出し。
階段を駆け昇った。

