駅に近づけば人通りは多くなっていった 。



彼女さんに見られませんように 。



「 結構濡れちゃったね 」



駅に急いで入ってブレザーを持ち替える 。

川瀬くんが息を切らしながら言った 。



わたしを気遣って川瀬くんはずっと小走りだった 。


「 ごめんね川瀬くん
結局濡れちゃったし手も疲れたよね 」