私の住む村にやってきた旅人が宿代代わりに、って置いていった話。


「七色の妖精を見つけたら、どんな願いでも叶えてくれる。

自分も自由という願いを叶えてくれた」


どこか現実味がない話。私だって信じてはいなかった。

私以前に誰も信じる人はいなかった。ただ信じたのは宿屋の主人くらいだろう。

夢見がちな宿屋の主人はその話しを信じてその旅人を泊めた。人がよすぎる。

その旅人はいくつもの現実味のない話をいくつも残して村を後にした。