「言っとくけど俺、思ったことハッキリ言うし人に合わせたりしないような面倒くさい人間だよ。かなり捻くれてるしね」
「それでもいいです」
「それにめちゃくちゃ重い。多分、相当束縛するし嫉妬もしまくる。男と話すことは絶対許さない。そういうウザイ人間だよ」
「なんですかそれ…冷めてるくせにめちゃくちゃ一途なんですね?素敵です」
「そんな俺を受け入れられるなら……付き合ってもいいけど」
恋に落ちるのが先か。
その人のことを知るのが先か。
きっと、どっちが先でも変わることなく私は先輩を好きになってたと思う。
無愛想だとばかり思っていた先輩は、素直になれないだけの捻くれ者で。そんなとこすら愛おしく感じていた。
「先輩、大好きです」
「…あっそ」
フイッと逸らした先輩の顔が夕陽に染まる。
その横顔は、あの日と同じく綺麗なままだけど…
また赤くなっている耳を見て、もしかして寒さのせいじゃなく照れてるのかもってちょっぴり自惚れてしまったことは、先輩には内緒にしておこう。
「…店戻るか。今日もショートケーキ食う?」
「はいっ」
手と手を繋げば、寒さも忘れるくらい温かくて、
目と目が合えば、ニコッと笑い合った。
初めて見た先輩の笑顔は眩しくて…
またひとつ、好きが増えた。


