しばらくして、奈々が口を開いた。

「土曜日、買い物行こ。」

「買い物?」

「出産祝い。
こんなかわいい赤ちゃんやもん、かわいい服、
いっぱい こうたげたいやないですか。」

そうか。

「そうだな。
奈々、一緒に選んでくれる?」

「当たり前やないですか。
赤ちゃんの服、買えるやなんて、
今から楽しみです。」

奈々がにこにこと笑う。

俺は、また奈々に救われたな。

今、ここに奈々がいてくれてよかった。