「課長?」

うちが課長を見上げると、課長は少しはにかんだように笑った。

「ごめん。
まだちゃんと何かを言えるほど、自分でも
心の整理がついてないんだけど、ちゃんと
考えるから。
もう少し、待っててもらっていい?」

それって…

「………はい。」

十分や。
うち、何もゆうてへんのに。
課長は何も気付いてへんと思ってたのに。
気付かれたら、拒絶される思ってたのに。
受け入れてくれるなんて、思ってへんかった。

うちは、あんまり嬉しいて、それ以上、何もゆわれへんようになってしもた。

けど、めっちゃ幸せやわ。



「じゃあ、姫、今日は買い物に出かけよう。
何時に迎えに行けばいい?」

「え?
どこへですか?」

「クリスマスプレゼントと姫の部屋着を
買いに行こう。
どこに行きたい?」