16時。

早ばやと春山が来た。

「お前、いくらなんでも、早すぎだろ。」

俺が言うと、

「俺の仕事、もう終わったもん。
あ、俺、今日のホテル取ってないから、
お前ん家泊めろよ。」

「はぁ!?
今から取ればいいじゃん。」

「今夜の分は経費で落ちないじゃん。
今夜は、姫ちゃんも一緒にお前ん家で
宅飲みな。」

「俺、男とダブルで寝たくないんだけど。」

「襲わないから、安心しろ。」

「やっぱ、やだ。
泊まるなら、お前、ソファーな。」

「チッ、しょうがねぇなぁ。
ベッドは、姫ちゃんに譲ってやるよ。」

「なっ!?」

春山の突然の爆弾に、俺は言葉を失った。

「やーらし。冗談だろ。
顔、赤くして、何、想像してんだよ。」

ほんと、こういう時の春山は、手に負えない。

水を得た魚のように、生き生きと楽しそうにからかってくる。