残念な王子とお節介な姫

「まあ、俺と別れて、ちゃんと幸せに
なれてればいいんだけど。」

「お前が気にする事じゃないよ。
それより、お前の事の方が気になる。
隣の姫ちゃんとはどうなってるんだ?」

「はっ!?
別に、どうもなってないよ。」

「えっ!?
付きおうてへんのかいな!?」

吉田が驚いた声をあげる。

「は!?
なんでそうなるんだ?
付き合ってるわけないだろ。」

「せやかて、俺、見たんやで?
お前らが、デートしてるとこ。」

「見間違いじゃねぇの?
デートなんてしてないし。」

「いや、王子と姫やで?
見間違う訳ないやろ。」

「どこで見たんだよ。」

「映画のテーマパーク。」

「っ!!
そこかぁ!!」